ぐうたら商会

ビジネスから娯楽まで。 軽く笑えるユーモアとうまくやり抜く賢さを。

感性は便利さに埋もれていった。

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 先日、友人宅でNetflixを初体験しました。Netflixとは、オンデマンド方式の動画配信サービスで、月額1000円ほどでサービス内の動画が見放題なのです。およそ2000もの動画が家に居ながら選べて、その場で見ることが出来る。もうレンタルビデオショップに行く必要もないのです。自分が過去に観た動画を分析して、オススメの映画やドラマを教えてくれる機能なんかもあるそうです。いやあ、すごく便利な世の中になりましたよね。

ただ、僕はこんな便利な世の中を少し寂しくも感じます。

 技術が進歩していくにつれて、世の中はどんどん便利になっていきます。スマートフォン1つあれば、電話も、インターネットも、音楽を聴くことも、写真を撮ることも、なんでも出来てしまう。何か新しい機能を追加したければ、アプリケーションをダウンロードすれば良い。音楽だって、CDショップへ行かなくてもyoutubeやその他の音楽サービスで事足りてしまいます。何か調べごとをしたければ、わざわざ本屋や図書館へ行って本を探さなくても、インターネットで検索すれば大抵の情報へは瞬時にアクセス出来てしまう。家を出て、どこかへ行って、自分で探して、手に入れる。こういった作業を全部すっ飛ばして、何にでもダイレクトに辿り着ける世の中なのです。こういった効率化された世の中では、ゆっくりと回り道をすることが許されていない気がして寂しく思うのです。

 無駄の中には沢山の発見があります。そして、それらの発見の中には知的好奇心を駆り立てる最高の材料があります。音楽を例にとってみます。

 僕が音楽に傾倒し始めた頃は、まだネットで音楽を聴くというのは一般的ではありませんでした。今みたいにアーティストのライブ映像や新譜などをインターネットでアクセス出来ませんでしたから、聴きたい音楽1つ聴くためにCDを買うのが普通でした。そうでなければ、ラジオやテレビの特集にかじり付いて曲が流れるのを待ったり、雑誌のインタビューで曲を想像したりで何とかその曲に近づこうとしたものです。

 たった1曲を聴くために、いまの何倍の労力と時間とお金をかけていたものです。しかし、そういった余分がかかることが悪いことばかりかと言うとそうではありません。むしろ、良いことも多いのではないかと思っています。その最たるものこそが、回り道の中の発見なのです。

 CDを買えば、ライナーノーツが付いてきます。アーティストの遍歴や小話が書いてある小さな冊子です。曲を聴いただけでは分からないアーティストの考えや想いに共感し、曲のバックボーンを知ることで、よりいっそう音楽が素晴らしいものに聴こえます。そのアーティストのリスペクトするアーティストが言及されてる場合もありますから、そこで新しいアーティストを知る絶好の機会にも巡り会えます。テレビやラジオを聴けば、アーティストのインタビューが聴けたり、他のリスナーの感想が聴ける。そのアーティストの曲が流れるまでに色々なアーティストの曲が流れてきて心を打たれる。そんなことが良くありました。1つの曲に向かうまでに時間がかかる分、様々な景色に出会える。そして、そんな景色たちを思い浮かべながら音楽を聴くのです。ただyoutubeで聴きたい曲を検索して聴く音楽と全く同じメロディー、構成のはずなのに、その曲に込められる熱量が全然違う。

今は、すごく便利になりました。インターネットで、自分が欲しい情報にダイレクトにアクセス出来ます。そんな時代だからこそ、あえて遠回りして見える景色に感性を研ぎ澄ませて生きたいと思ったのでした。

 

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